製法へのこだわり

OUR CRAFTSMANSHIP

どれだけ技術が進化しても、
人の手にしか生み出せない味があります。
素材と向き合い、変化に気づき、
細部にまで心を配る真摯な姿勢が、
安定した味わいを支える。
そう信じて、熟練の技を次の世代へと継承し、
味を守り続けています。

さっくり食感のために
生地の手ごね

千鳥饅頭と丸ボーロの生地は、創業以来ずっと変わらず、職人による丁寧な手ごねで作られています。機械で均一に混ぜるのではなく、人の手でふんわりと空気を含ませるように混ぜることで、グルテンの生成を抑え、もっちりではなくさっくりとした上品なおいしさを実現。季節や湿度によって微妙に変化する生地のかたさを職人が肌で感じ取り、焼き色を見極めながら、こね具合を絶妙に調整します。そうして、いつの時代も変わらない食感と味わいのお菓子が生まれるのです。

しっとり食感のために
生地の手ごね

変わらない味のために
丸ボーロの手切り

筑後平野で育まれた小麦粉「地粉(じこな)」。この地粉を使った丸ボーロは、生地が緩く機械では扱えないため、熟練の職人がごま油を手塗りし、金型を使って厚さを均一に整える「手切り」の技で、ひとつずつ丁寧に仕上げていきます。生地が手につかないように、素早く、そして丁寧に。素材を知り尽くした者だけができる、技と勘の世界。地粉の個性に向き合い、手間を惜しまず作られるからこそ、「愛情のお菓子」と呼ばれる所以があります。

変わらない味のために
丸ボーロの手切り

ふっくら焼き上げるために
かすていらのつやきり(中混ぜ)

大きな木枠に生地を流し込んで焼き上げるカステラ。均一に美しく仕上げるには、職人の手が欠かせません。決められた焼き時間の中で、生地の状態を何度も確認しながら、職人が手作業で優しくかき混ぜていきます。こうした丁寧な工程を加えることで、生地全体に均一な膨らみが生まれるのです。焼成中のタイミングを見極めて行うこのひと手間が、きめ細かく弾力のある食感を支えます。時間や温度だけに頼らず、生地の変化を感覚でとらえる職人技が活きる、手仕事ならではの大切な工程です。

ふっくら焼き上げるために
かすていらの手塗り